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車の免許に125ccバイクの免許が付帯するだと!?真相を経済産業省に聞きました。

巷でウワサのこの話題、あなたは聞いたことがありますか?

僕は初めてこのウワサをネットで見た時衝撃を受けました。

これはバイク乗りからしても、車しか乗らない人からしても中々に大きな問題です。

それから色々とネット上で調べ回りましたがどれもこれも真相とは程遠い内容ばかり。

どうやら最初の言い出しっぺは経済産業省のお方ということで、公式に発表されているコメントとしては「必要な講習を無くしたり質を落とすことなく安全を確保したうえで取りやすくなるよう検討」ということです。ウワサにあるように、車の免許に付帯するなどということはなさそうです。(今のところは)

で、実際にはどのような政策を打ち出して、今後どのような計画があるのかは調べてもわかりませんでした。

こりゃもう直接聞くしかねえなと思い経済産業省に問い合わせた結果がこちら。

www.youtube.com

動画の中では、なぜこのようなウワサが流れたのかという経緯と、経済産業省からの回答を紹介しています。その経済産業省からの回答をここでも紹介。

問い合わせ内容は「125ccの免許を今までより取りやすくすると検討されているようですが、省として具体的にどのような取り組みを実施されているのか、また今後どのような政策を行っていくのかご教示願います」というもの。

これに対して省からの回答は

「平素より経済産業省行政にご理解とご協力を賜りまして、誠にありがとうございます。普通免許保持者のAT小型限定普通二輪免許について、二輪関係団体は、1日の技能講習時間の上限制限を緩和し、教習終了は最大3日間から最大2日間に短縮することを要望しています。実際にはシミュレーター教習待ちで取得に時間を要していることから、平成28年10月に、従来よりも簡素で安価な次世代シミュレーターを教習に使用できるような改正が行われており、現在その導入促進を進めているところです。」(2017.7.27時点)

ということでした。

どうやら、二輪関係団体がAT小型二輪に関しては1日で受けられる授業時間を増やして3日かかるところを2日で取れるようにできるよう要望しているということみたいです。要望先はおそらく公安委員会でしょう。

AT小型二輪の技能教習必修時間は9時間なので今は1日3時間が上限ということなのでしょう。これを一日5時間を上限として2日で取れるようにしてもらいたいのが二輪関係団体。

この要望の裏には、衰退していく日本のバイク市場に加え、どんどん厳しくなる排ガス規制で50cc生産時のコストが高すぎて二輪業界が大変厳しい状況にあることが関係しています。

今の50ccの主流はスクーターですから、そのユーザーをAT小型自動二輪、つまり125ccのスクーターへ移行していきたいのがメーカー側の考えでしょう。

そもそも、車の免許に付帯するのが50ccで、その50ccは制限速度が30km/h以下などという交通法はまさにガラパゴスな法律であり、これのせいで国内では「儲からないのに作らなきゃいけない」というお荷物なカテゴリーとなってしまっています。

経済産業省には免許制度や道交法をどうこうできる権限はありませんが、このような二輪業界の苦しみは知っているわけですから、せめて取りやすくなるよう産業側の視点で助けて行きたいということです。

「実際にはシミュレーター教習待ちで取得に時間を要している」というのが本当かどうかはわかりませんが次世代シミュレーターの導入促進はそれを作るメーカーも潤いますし、安価であることは教習所側も台数を増やしやすくて社会的なメリットはたくさんありそうです。

二輪関係団体はAT小型自動二輪に限定した形で要望していますが、経済産業省は二輪の免許すべてに関係する政策で考えているようですね。

<個人的意見>

さて、僕自身の考えですが、125ccが取得し易くなることは大賛成です。

誰も不幸にならないでしょ?

よく「事故が増える」とか「マナーの悪い奴が増える」など根拠のない反対意見を見ます。事故を起こす人やマナーの悪い人は何乗っても同じです。

あと、「バイクは邪魔」というドライバーも居るし、バイクに対してだけ態度の悪いドライバーもよく居ます。通勤時の車の渋滞にイライラしているドライバーを見て思うのが「その渋滞はあなたが作っているのですよ」ということ。「たった一人でそんなデカい乗り物乗ってればそりゃ渋滞するわな」と思うのです。

 

経済的に見て、バイクの免許が取りやすくなるのは大きなメリットが生まれます。バイクという乗り物は、必ずしも必要ではないものであるということ。この点が車と大きく違います。なので売れるか売れないかは「免許取得にかかる時間と費用を差し引いてもバイクに乗りたい」人が居るか居ないかが大きな要素です。

これを克服するには2通りの手段しかないわけで、一つはバイクの楽しさを世間に知らしめる。もう一つは免許取得の手間暇を簡素化する。ということです。

今回の経済産業省の取り組みは後者で、今後も何かしら手は打ってくるのではないでしょうか。どんどん政策を新たにしていって、「バイクに興味があるけど免許が取れない」という潜在的なバイク好きを炙り出していただきたいものです。

バイクが売れれば市場が盛り上がりお金が回ります。そもそも、日本の4大メーカーは世界でも最強のブランド力があるにも関わらず自国で不況に喘いでいる現状は打破しなければいけません。日本からバイクメーカーが無くなればそれこそ大不況になりますよ?

通勤用にバイクを選択し、その分家庭から車を1台減らせばどうでしょう?

渋滞緩和の他、道路の修繕費の削減、CO2の削減、家庭の支出の削減(ガソリン代、車の重量税、車検費用)など多くのメリットがそこには存在しています。

 

免許取得にかかる時間や費用は削減してもその質は更に高める必要はありますが、それに関しては公安または警察の仕事です。この人たちもぜひ協力してほしいところです。

 

事故の数に関しては、個人的にはあまり変わらないと思います。

どんなに安全性能を高めた車が出てきても、それに甘えて人間の方が安全に対する意識が弱まり、結果的に事故は無くならないそうです。それと同じで、バイクが増えた場合はライダー自身はもとよりドライバーの方も安全意識は高まります。事故が起きた時の被害は重くなりますが・・・・。

<まとめ>

・普通免許に125cc付帯というのは行き過ぎた話である。

・二輪業界は50ccユーザーを125ccに移行したいようだ。

経済産業省は二輪業界の味方に付き、手助けをしているようだ。

はっきりしているのはこの3点だけのようですね。

今後どうなっていくのかが非常に楽しみです。

僕の予想としては、あと10年以内に50ccのエンジンによるバイクは無くなります。「原付」というカテゴリーが残るとすれば、電気モーターによる「出力〇〇W以下の電動機付き自転車」という名前で落ち着くのではないのかなと。「電付」ですね。

では。