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警察庁が正式発表!AT小型二輪免許時間短縮による効果とは?

ご覧いただきありがとうございます。

アヒル隊長です。

 

さて、今回は2018年5月31日に警察庁から発表されたAT小型二輪免許の取得に要する最低日数の短縮についてのお話です。正式な法改正ということで、これによる今後の展望など思うことを語ってみたいと思います。

www.youtube.com

また、2017年8月には下の動画を公開しました。

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これは、普通免許(つまり車の免許)で125ccまでのバイク免許が付帯するようになるかもしれないという噂の真偽を確かめるため、言い出しっぺの経済産業省に問い合わせた結果と、それをもとに今後の展望を自分なりに考えたことを動画にしたものです。

この中に経産省からの回答全文を載せていますので気になる方はご覧ください。

 

 

 

1.警察庁からの発表内容

警察庁からの発表を簡潔に表現すると、

AT限定小型自動二輪免許の取得可能期間を最短3日から最短2日に短縮する

というものです。

施行予定日は2018年7月から。

ただし、これは単純に授業数を削減するのではなく、1日に受けられる授業を最大3時間から4時間にするというものです。

普通免許保持者であれば、AT小型二輪を取得するために必要な技能教習は

第1段階:3時間

第2段階:5時間

計8時間です。

今までは1日の最大教習時間が3時間までだったので、どうしても3日以上かかっていた技能教習ですが、最大4時間となることでぴったり2日で終えるということになりました。

これは、土日しか休みのないサラリーマンにはうれしい改正となったような気がします。

ちなみに、これは今の所「予定」ではありますが、すでに国家公安委員会にて内容が確定しておりますのであとは手続きのみということで確実に改正されると言っても過言ではないでしょう。

2.法改正までの流れ

さて、この法改正までの流れの源流は「関係団体からの働きかけ」です。

これは、警察庁からも公表されている事実で、その団体名は明記されてはいませんが少なくとも民間からの意見が汲み取られた形となります。

実は、「バイクの免許をもっと取りやすくしてほしい」という要望は何年も前から出されており、それが今回やっと実を結んだのです。

まさに民主主義国らしい経緯をたどって改正される今回の免許制度ですが、警察庁は更に民主主義らしい取り組みとして、今回の改正についてパブリックコメントを募集しています。

パブリックコメントとは、法改正について広く国民の意見を収集することにより、それらをよく吟味して改正まで繋げるという手法です。

パブリックコメントの内容↓

search.e-gov.go.jp

3.改正による効果

さて、改正による効果ですが、これは僕の個人的な意見として「取りやすくなったようでそうでもない」と思います。

そもそも、1日4時間ということで、土日に詰め込んで技能教習を終了させたとしても、卒業検定は後日受験しなければいけません。

翌日の月曜日に有給を使って受けるのであればそれでもいいかもしれませんが、それだと旧制度でも可能(土日6時間、月曜2時間+卒検)です。

また、土日に8時間で教習を終わらせ、翌週土曜日に卒検を受けるにしても、一週間前の授業内容をいきなり卒検で活かすなんて現実的ではないような気がするからです。

ということで、僕はこの改正に反対なのかというとそうではなく、むしろ大歓迎だと思っています。

それは、まったく「別の効果」が今回の改正にはあるからです。

改正内容の実用性はどうあれ、これは一つの「緩和」です。この緩和が国内の民間団体から要望され、それが改正まで繋がったという事実に大きな意味があると思うのです。

元をたどれば、バイクの免許というものは最初は車の免許に付帯していました。それも排気量など関係なくです。

それが、いつしか車の免許とは別に分類され、そして中型/大型に分けられ、そして大型に関しては合格率たったの2%と言われるほど国内で最も難しい試験にされてしまうという何とも不遇な歴史を歩んできました。

何度も何度もユーザーにとって不利な規制に泣かされてきたバイクの免許ですが、「緩和」されたのは久しぶりです。

過去に大型二輪が一発試験から教習所で取得できるようになったことが最も大きな「緩和」だったと思いますが、これは海外メーカーのバイクが日本で売れないことによる海外からの圧力によるものですが、今回の「緩和」は国内発祥です。

これって、歴史的に見ても大きな前進であるように思います。

これを機に、さらなる規制緩和が受け入れられ、バイク市場が盛り上がってくることを願って止みません。本当に大きな意味があると思います。

4.AT小型二輪の紹介

では、AT小型二輪って一体どんな乗り物?ということですが、簡単にいうと50~149ccのスクーターです。

ATですから、クラッチ操作のないものがそれにあたります。

そんなAT小型二輪をいくつか紹介したいと思います。

 

まずはSUZUKIのアドレス125

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「通勤最速」の名を欲しいままにする名車。

価格もお手頃で、コンパクトな車体に力強いエンジンが快適な通勤をもたらします。

加速が速いため大抵の乗用車は置き去りにして先頭を走ることができます。

 

次はYAMAHAのシグナスX SRです。

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YAMAHAらしく、何ともスポーティーかつオシャレにまとめられた1台。

好戦的なスタイルと他に類を見ないカラーリングの採用で、他人と被りたくないという人にはお勧めの1台です。お値段はアドレスよりも高くなります。

 

次はHONDAのPCX

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お値段は上記の2台より高くなりますが、大きな車体は高い安定性を有し、堂々としていながらもスタイリッシュな外観。カスタムパーツの豊富さも相まって若い世代からシニアまでとても人気があり、よく売れているバイクです。

 

忘れてはいけないこのバイク

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みなさんご存知、業務用バイク会のレジェンド「スーパーカブ」です。

このバイクは、シフトチェンジはありますがクラッチレバーが無いので「AT」として分類されています。

走りよし・燃費よし・故障なし の3拍子が揃ったこのバイクは、発売当初からの世界販売累計台数が1億台を突破するという永遠の名車でございます。

郵便配達や爺ちゃんの足としてのイメージが強いカブですが、こんなのもあります。

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特徴的なレッグガードを取っ払い、大きな丸めのライトを強調するかのようなガードを設け、カラーリングやロゴの配置などがとてもオシャレに施された「クロスカブ」です。

若い世代にターゲットが絞られ、田舎から都会までよく似合う外装に仕上がっています。

 

以上、AT小型二輪をいくつか紹介しましたが「世界の名車」はこんなところに居たんですね。

 

5.まとめ

僕自身は今回の改正で「免許が取りやすくなる」とは到底思えません。

しかし、「緩和」されるという歴史的第1歩としては十分な効果がもたらされるのではないかと思います。

民間→経済産業省→警察庁→公安委員会 という、民間→国の流れを経て改正まで来たという事実は、バイク業界のみならず国の未来としても小さな希望の光となるのではないでしょうか。

ここまでご覧いただき、ありがとうございました